音の縦波と横波の正体 〜 音響学とオーディオ論

直進波と拡散波
かつて寺垣氏と武藤氏との音の横波などについての論争がありました。おそらくオーディオ界で最も正しい論議が行われた唯一のイベントだったでしょう。スピーカーの動作原理について、音の本質についてをアカデミックとオーディオ界が一緒に取り上げた唯一のイベントでしたが、両者ともその本質は感じて分かっていたのですが、言葉での説明はいささか不完全のままでした。

私のスピーカーへの関わりもこの辺を見たところから始まったのでした。何しろスピーカーの動作原理は戦後これだけデジタル化が進んだのに、基本は全く進歩していませんから、きっとやりがいのある事であろう、と思ったところから始まりました。ま、それが最近ようやく考えがまとまった訳です。と言っても、出来たものは特別な論理などではなく音響学的には当然の理屈と言える多分誰もが、「そんなこと当たり前だよ」と、言われかねないような内容ではあります。

参照 武藤佳恭教授の研究

寺垣氏の物質波とは物体のタワミ振動の事で、どうやらお互いに物質の横波から音の横波が出る、と勘違いをしてたようです。音の横波とはどのようなものか?については、今のところ存在は立証されていません。又、光速で進む音はあるらしいですがここでは省略。
 
上記の議論を見た方はおそらく誰もがオカルト議論だと思うでしょうね。でもですね、そもそも物体からどのような理屈で空気に音が伝わり音になるのかは、今までオーディオ界で誰も論じている人はいませんでした。ダイナミックスピーカーの構造は分かりましたがではどのように振動板から空気にエネルギーが伝わるのかは誰も論議してきていませんでした。最初からそう簡単に真実の光は差し込みません。しかし、そのきっかけを寺垣氏が初めて指摘したのでした。それに影響されて、アカデミックの武藤氏が論戦に加わった訳です。

すなわち、ここで初めて、オーディオ基本原理がアカデミックに遭遇したのでした。しかし、両氏とも簡単な、粗密波、縦波、横波、平面波、球面波、という音響学用語のトリックに気が付かなかったので、まあ、トンデモ理論となっていました。正しくは次のようになります。

  1. 物質の縦波の振動で直進波の縦波の音が発生する
  2. 物質の横波の振動で拡散波の縦波の音が発生する

直進波と拡散波の定義

  1. 直進波とは、音の進行面が物質の表面の形で直進する音で、進行面が平面の時が平面波となる。
  2. 拡散波とは、進行面の形が変化しながらが360度方向へ拡散していく音で、進行面が球面の時が球面波となる。

今まで音の性質について述べるときに平面波、球面波、という言葉で色々説明してきましたが、これは音響学では音について考察する時にすべての音は平面波と仮定して理論を作っている通り、音響学としての言葉なのであって、これをそのままオーディオ論で使ってはまさにオカルトの話になってしまいます。

面白い事にどのメーカーでもさすがに当然でしょうが音の真実は知っているらしく、このスピーカーは球面波の音を出すとは一言も言っていないのです。しかし、それを匂わせる言い方はしていて、例えば「同軸にするのは、球面波の音を出すには理想的な形態だから、、」「フルレンジの方が球面波の音として理想的だから、」とかの言い方で、まるで、このスピーカーは球面波の音を出しているかの誤解を生じさせる表現で、これを聞いた人は勝手に「あ、このスピーカーはそういう理由で球面波のスピーカーなんだ」と、思っているだけなのでした。

だいたいこのスピーカーを発明した人は球面波の音を出そうなんて絶対思ってはいませんでしたよね。勝手に後のオーディオ評論家達が平面波とか球面波とかの音響学の言葉を借用して理屈を創造しただけなのでした。株の暴落の原因を、企業業績が悪いから、とかの後付けの理屈を言っているのと同じで、今までのスピーカーの動作原理は全くオカルト論と言ってもいいくらいいい加減なものでした。

平面波とか球面波とかが本当にあるのかどうかは音響学では一言も言っていませんので、これをこのままオーディオ論で展開するのは誤解が生じているだけです。

平面が平行往復運動する機構は自然界には存在していませんし、球が伸縮運動する機構なんて絶対作れません。第一出来たとしてもどんな構造で設置しますか?こんなことは誰でも考えればすぐわかる事なのですけれどね。

本日の結論

1 平面波,球面波は、音響学として頭の中だけにしか存在していません。
2 しかし、オーディオ論は頭の中だけでなく心の中にも存在しています。

ん、これは名言ですねえ、座布団要求!でした。

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