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2016年09月の記事 (1/1)

ようやく最終的な点駆動スピーカーの論文が完成しました。

苦節2年めにようやく点駆動スピーカーの説明が完成いたしました。
出来上がってみると別に難しい話ではなかったのですが、これに気がつくのに時間がかかりました。断片的にはいろいろ前から考えていたことが全部一つの結論に結びついたってことは、そう的外れではないでしょう。というより、ここで述べているすべては物理学から見れば周知の常識の中の話だとは思います。

点駆動スピーカー Poink-Drive Speaker

丸山徹(デイプラネット)
1 はじめに
この論文は「歪振動スピーカー」としていたのを、最新の説明内容にリメイクしたものです。

2 点駆動スピーカーの概略
振動板中央に点接続されたドライバで駆動される点駆動スピーカーは、スピーカーの理想的条件とされている点音源と同等に機能します。
 ここでは先ず点音源の特徴を確認し、これで可能になるオーディオシステムを検証し(2.1, 2.2)、これの具体案(2.3, 2.4)を提示いたします。

2.1 解決すべき問題点
 現実の世界にある立体的に聞こえる音をマイクで録った音はモノラルの音としてデータ化されます。なぜならボイスコイルは前後方向の単一の方向にしか運動できないので、どこから音が来たのかの情報は無視されて、平面波の音がまっすぐ振動板の中央の点へ来たと仮定して動作するからです。
 この信号を増幅させてスピーカーの振動板を平行往復運動させると、振動板の面積内からは同じ位相の音が再生されますが、元の場所には振動板ほど広い範囲で同じ位相の音があった訳ではないので、この音は不自然な音となってしまいます。
 従って、より良いオーディオシステムを求めるならば、最初から片チャンネルでも立体感のある音を出せるスピーカーを模索する必要があります。

2.2 問題の解決策
 ここで点音源の性質を詳しく見てみます。
例えば左右の耳の位置が図の様に点音源の真正面からからずれている位置にいる時に点音源から球面波が拡散する場合、最初にt1の方向へw1の波が右耳へ到達します。
この時右耳の全面にほぼ瞬時に波は伝わります。
続いてt2の方向へw1の波はw2として左耳の右端へ到達し、続いてt3の方向にw2の波がw3として左耳の 左端へ到達します。
すなわちこのような特別な配置に限らず、点音源の大きさが大きさの無い点だとしたら、どの様な位置で聞いたとしても、音源に近い方の耳へくる音より、遠い方の耳にくる音の方が、音の滞在する時間が長くなり、右と左の耳では同じ音が単なる位相のズレなどではなく複雑にズレて聞こえます。このような音の性質を球面波効果とします。
 
 この位相のズレをマイクでは反応できませんが人の耳は外耳の音の反射を利用して片耳でも方向を聞き分けられるようですから、球面波効果を聞き分けられるのは十分可能でしょうし、このような機能が耳にあるからこそ私たちは音を立体に感じられているのでしょう。
 このように、点音源で再生すれば、元の音と全く同じではないものの、たとえ片チャンネルでも立体感のある音を再生する事が出来、マイクが点で録った音を点で再生する点音源オーディオシステムを構築できます。
 この点音源の大きさは、何らかの形態で点ではないとしても、焦点は点である必要があり、従来の平行往復運動する振動板の場合、音源の大きさ、焦点の大きさ共に振動板の大きさなので、球面波効果は望めません。

2.3 タワミ振動は点音源振動
 靴音、机を叩いたときの音、ピアノの音、コントラバスの音、などの音が出るのは、床、机、ピアノの響板、コントラバスの本体、などの物体になんらかの力が加わり発生したタワミ振動が空気中に伝わるからです。
 この様なタワミ振動とは点音源の中心の位置が振動しているのと同じ事だと理解できます。

図のモデルにおいて振動板は1と2の位置で固定されている時になんらかの力が加わり振動板が伸びて振動板Aまでタワむとします。この時に振動板は1と2で固定されているので、振動板Aは中心Aの円弧(球の一部の事もあります)となります。
続いて振動板は伸び続けて振動板Bまでタワむとします。この時振動板Bは中心Bとする円弧となります。すなわち振動板がタワむ振動は中心の位置が振動する円弧の事となります。

 この様に例えば振動板が1と2で固定されていない場合でも、なんらかの関係で円が正円にならなかったとしても、たとえどんな複雑なタワミ振動だとしても、タワミ振動とは中心の位置が振動する円弧の組み合わせとみなす事ができます。
 円弧とはすなわち点音源の音源、中心とは焦点の事なので、タワミ振動は焦点が振動する点音源、タワミ振動は点音源振動と理解でき、球面波効果も期待できます。

振動板の後ろ方向へも音は出るので、正確に言えば前へ出る正相の半球面波と、後ろへ出る逆相の半球面波となります。
すなわち、理想的なスピーカーとはタワミ振動を利用するスピーカーの事で、今までに各メーカーによる特許、アイデアが大変多く存在しています。

(中略)
タワミ振動スピーカー(特開2004-241801)
寺垣スピーカー(http://www.teragaki-takeshi.jp/)
横波スピーカー(特開2007-19623)
骨伝導スピーカー(特開2003-340370)
超磁歪素子スピーカー(特開2007-104603)
平板スピーカー(特開2010-283565)

2.4 点駆動スピーカー(特許取得済み)
平板振動板は本体に固定接続されていて、先端が円錐状に形成された可動部分の先は平板振動板に点で接続されているので振動板にはタワミ振動が容易に発生し易く構成されていて、低音を安定させるために振動板の大きさを大きくしても、理想的な点音源と同等に、焦点の大きさは点の大きさの球面波の音を発声するのが点駆動スピーカーです。
又、前から出る音と後ろから出る逆位相の音とが打ち消しあわないので背面開放型となっています。

3 その他のTIPS
 タワミ振動とはすなわち固有振動の事で、従来のタワミ振動を利用するスピーカーはどうしても求める周波数特性を得る事が出来ませんでしたが、点駆動スピーカーは適切な振動板の材質、構造を選択する事で、不要な固有振動をコントロールしてクリアな中音、低音を得られました。





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タワミ運動が良いのか平行往復運動が良いのか?の比較

少しややこしい話ですし、間違った先入観念があったりでおそらくみなさん勘違いしているかもしれないので、あえてここでもう一度記事に致します。多分読みづらいだろうなあ、、。特に信者の方には!?

振動板が平行往復運動するスピーカーにとって、倍音はタワミ運動で発生するので、タワミ運動は悪者です。しかし、タワミ振動スピーカーにとって倍音はもちろんタワミ運動で出るのでそれは同じように悪者ですが、入力信号そのものをタワミ運動で再生するので、タワミ運動は正義でもあるのです。ここは知っていただきたい一番重要なところです。

しかし残念ながら現在「タワミ運動」は絶対的な悪として一般に浸透しています。
ところが、しかしです、理想的なスピーカーとは、球面波を出す点音源、というのが一般的に知られています。
またまたしかし、なんと、「タワミ運動」とは、球面波を出す点音源と同様な働きがあります。(前記事参照)
即ち、絶対的な「悪」が「理想的なスピーカー」なのです。
これはどこかで何かが間違っているのは間違いない筈に違いないとなります。
私はどこが間違っているかを知っていますが、私からは言えません。どうぞ皆さんがお好きなようにお考えください。

いづれにしても実はタワミ運動で出る音は球面波の一種、というのがわかりましたので、もしかしたらスピーカーから出る倍音を人はそれほど不快に感じてはいないのでは?むしろ、ある程度は倍音があったほうが個性的な音がするスピーカーと言われているような気がします。第一、倍音が出すぎて音が悪い、という話はあまり聞いたことがないですし、自分でもそう思うスピーカーは特には有りません。それより、前に出る音、とか弦楽器の倍音が綺麗とか、何らかの音質が追加された音を出せるのが良いスピーカーと判断されているのでは?うまく倍音をコントロール出来ているのが高級スピーカーのようですし。

すなわち、より重要な事は倍音ではなく音楽で言えばルートの音、入力信号に対してまずどういう風に動作するのか?が大事なのだとここで強調致します。和音でルートが違ってたら音楽になりません。すなわち、ルートをタワミ運動で動作させるのか、平行往復運動で動作させるのかが問題なのです。

今主流のスピーカーは、振動板の平行往運動で音を再生します。これに対して、スピーカーの理想形態と言われる点音源で球面波の音を出すモデルをシュミレートする、振動板のタワミ運動を応用したスピーカーは戦後から斬新な様々な構造で多くのメーカーで開発されてきましたが、 ( 例 ) どれも振動板が平行往復運動するスピーカーの性能には及びませんでした。特に平板振動板の固有振動の為に思うような周波数特性が得らなかったものを私は幾つか見てきました。

すなわち多分、私が言うまでもなく、実はタワミ運動で動作するのは理想的なスピーカーだ、という事を知っている人は知っているのでしょうね。あるいは無意識の内で、でなければあれだけ多くのタワミ振動を利用した特許の数はあり得ないです。 ( 例 ) テーブルの上に置いて音を出すのもそれですよね。これなど正に、人間がテーブルをたたいてタワミ振動を発生させるモデルをシュミレートしているとも見えます。

そして、結論はこうです。
タワミ振動とは固有振動そのもの、すなわち勝手に振動板が固有に振動してしまうので、広い周波数に対応してコントロールは大変難しいのです。確かに理想的な音源として自然の音となる球面波の一種が出て、その音自体は良いのですが、過去のタワミ運動を利用したスピーカーは全て目的の周波数特性が得られなかったのです。

しかし、この不可能と思われるタワミ運動をコントロールする方法は絶対にある筈です。寺垣氏の熱意を思い出します。とにかく彼の言う通り今のままでは絶対に良くないのです。彼は何かの直観に従ってああ言っています。現在のスピーカーは箱に入れて本来なら前と後ろから音が出るのを半分は捨てている、と言っていました。私はその通りだと信じています。(ここまで来たらもう宗教ですね。寺垣スピーカーをチェック!

一人の発明家があれ程熱く言った事の中には、間違いなく真実が隠されている筈です。

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という事で、自然界の構造のモデルそのままは無理でしたので、似た感じの構造で振動板をタワミ運動させ、周波数特性の改善を振動板の材質と構造の選択(公開不可)で克服したのが点駆動スピーカーではあります。

点駆動スピーカーをウーハーに採用したジャズマンは、随時他社製の最新点音源スピーカーなどと比較試聴できますので是非一度音をチェックしてくださるようご案内申し上げます。試聴申し込みはサンガ写真工房様へ直接お問い合わせ下さいませ。
マップをプリントするには↓の画像ををクリックしてください。

ジャズマン試聴会のご案内



世紀の大発見!?タワミ振動は点音源振動

靴音、机を叩いたときの音、ピアノの音、コントラバスの音、などの音が出るのは、床、机、ピアノの響板、コントラバスの本体、などの物体になんらかの力が加わり発生したタワミ振動が空気中に伝わるからです。

このタワミ振動をよく見てみると、実は点音源の中心の位置が振動しているのと同じ事だというのに気がつきました。これは新発見!でしょう。多分一部の人にとってこれは理解したくない事、間違いであって欲しい事なのでしょうが、さて、どうでしょう?あなたはこの説を認めますか?この説のどこかに間違いはあるのでしょうか?

もしこの説が正しいとしたら、ここから従来のスピーカーとは基本原理が全く異なる新しい理想的なスピーカーが創造出来るかもしれませんよ。

図において振動板は1と2の位置で固定されている時になんらかの力が加わり振動板が伸びて振動板Aまでタワむとします。この時に振動板は1と2で固定されているので、振動板Aは中心Aの円弧(振動板が円形で1と2は固定外枠で円弧は球の一部の事もあり)となります。

続いて振動板は伸び続けて振動板Bまでタワむとします。この時振動板Bは中心Bとする円弧となります。
すなわち振動板がタワむ振動は中心の位置が振動する円弧の事となります。

この様に例えば振動板が1と2で固定されていない場合でも、なんらかの関係で円が正円にならなかったとしても、たとえどんな複雑なタワミ振動だとしても、タワミ振動とは中心の位置が振動する円弧の組み合わせとみなす事ができます。

円弧とはすなわち点音源の音源そのものの事なので、タワミ振動は中心が振動する点音源の事となり、タワミ振動は点音源振動、というフレーズが成り立ちます。

さて、振動板はマイナス方向へも振動するので、タワミ振動で発生するタワミ波をより正確に言えば前へ出る正相の半球面波と、後ろへ出る逆相の半球面波となりますが、一応ここでは球面波としておきます。

すなわち、自然に発生している音は殆どがこの様なタワミ波、球面波であるという事でしょう。ですので、自然界にある音はクリアーで自然に聞こえます。、、て、当たり前ですね。当然、前出した球面波効果も関係して自然界の音は立体的に聞こえます。

理想的なスピーカーとは点音源で球面波の音を出す、というのが一般的に言われています。ならば、タワミ振動を利用するスピーカーを構築する事こそが、世界のオーディオメーカーが選択して進むべき道なのです。実際に、タワミ振動を利用するスピーカーは様々な特許がかなりの量がどれも途中で没になっているのも含めてあります。(例)

がしかし、そう簡単にこのタワミ振動構造を人工的に構築するのは簡単ではないでしょう。タワミ振動とは振動板の固有振動そのものですから、これをどうやってコントロールしながら振動板をタワませるのか?固定する1と2を電磁的に振動させますか?振動板を熱したり冷やしたりして伸縮させますか?、、、、、ハードルはかなり高いです。

なお、このモデルの構造のままではチョット無理なので、似た感じでタワむ構造にしたのが点駆動スピーカーではあります。

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さて、球面波は分かりました、では逆に平面波の音を出すには振動板を平行往復運動させれば良いのは正しいですよね?

だとすると、自然界において平行往復運動する機構を持つ構造物が自然発生するはずもなく、人間が作ったスピーカーだけが振動板の平行往復運動という平面波を出せる機構を備えているのに、これが点音源で球面波の音を出すという説があるとしたら、これは一寸理解に苦しみます。

この様に現在のスピーカーもいろいろと矛盾がある訳ですから、これらとは異なる様々なスピーカーが各メーカーから提案されている訳で、これからは、点音源系、タワミ系、のスピーカーの流れが始まろうとしているのかも知れません。そこで当サイトではこれら新しいスタイルのスピーカーと点駆動スピーカーの聴き比べもできる試聴スペースをご用意いたしました。ぜひ貴方の耳でこれらのスピーカーを聞き比べてみてください。

試聴のご案内




正しいフォービートジャズの聴き方 ~ マイルスとコルトレーンの関係

やはり4ビートのソロはマイルスだけは別格です。マイルスを理解できない人がいたとしたら、ぜひ低音をしっかり再生できるスピーカーで聴き直してほしいです。ベースのタイミングとマイルスのソロとは完全にシンクロしています。

マイルスとコルトレーンの一緒のステージでの1960年の演奏はこのマイルスの頂点でもあり、且つコルトレーンの始まりが良く録音されています。

点音源スピーカーはジャズマンKonserthuset Stockholm Import, Live
マイルス・デイビス ジョン・コルトレーン

即ち必ずマイルスが神がかり的な演奏、すなわちリズムに物凄くシビアに微妙にノリをコントロールしながら吹いた後、コルトレーンが始まるのですが、これがなんとも不可思議、最初の1コーラスくらいはマイルスのノリを真似して始まるんですね。でも少しづつ、「あ、やはり俺はマイルスの様には吹けない」と、言っているかの如く微妙に自分の世界へ入っていきます。そして、結局マイルスのいた高さのところへ行くには全く違うアプローチで行くしかない、という気を丸出しで、例のインプレッションスタイルへ入っていきます。一寸痛々しくてもういいよ、って途中で思ってしまいます。このアルバムではそういう意味で音楽コンセプトは全く異質な二人となってます。コルトレーンはマイルスを完全否定しようとしているかの如くに聞こえます。

具体的に言うと、マイルスはリズムに変幻自在に乗るんですね。時にはやる気があるのか疑問なくらいにさり気なくお気楽な雰囲気でまずは始まりまったり、するときっと「あれ?」って共演者は思うはずです。例えばなんだか音が合ってる?とさえあることもある位気軽な感じでフレーズが展開する事もあります。ところがそれは単なるポーズです。直ちに修正が入ります。突然超シビアなタイミング、超ドンピシャなタイミングで入ってきたりします。これで伴奏パートも,「シャン」となっちゃうんですね。そのうちこれ以上ないという大きな音で来たりしたら、まず同じ舞台に乗っている人は完全にあっちの世界へ行っちゃいますね。平常ではいられません。そのタイミングがいつ来るのかで共演者は常にピリピリでしょう。

ところがコルトレーンは違います。最初はマイルスと同じよなノリで始まるのですが、コルトレーンは変幻自在には乗れないのです。まあ、普通のジャズミュージシャンは個人個人のノリ、というのがある訳で、コルトレーンもノリは一つしかないのですね。そうするとマイルスの様なノリは不可能なので、その悔しさでああいう音数勝負になってしまいます。でも、そういうスタイルも誰かがやらなくてはならなかった事だったのでしょうし、コルトレーンも音数勝負じゃあないのも別に分けて録音していたようです。

と、このCDを聴きながらどうしてもくどく言いたかったので書いてしまいました。
何がいいたのか?私自身このスピーカーで初めてマイルスのこんな感じを理解出来たのでした。

4ビートの聴き方を具体的に言うと、ベースのタイミングは胸で聞いてマイルスのソロは耳で聞きます。そうすると、演奏者の気持ちが直接聞こえてきます。ミュージックマジックですね。すなわちベースは勝手に体に伝わるからわざわざベースを聴く気持ちにする必要が無いのですね。体をベースにゆだねてソロだけを聴けばよいのです。こんな快感をいったん味わったら4ビートの病みつきになります。これってジャズマン以外では多分不可能かも?

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