2015年11月の記事 (1/1)

自然界の音の位相と、従来のスピーカーの音の位相の違い。

例えば靴音、拍手、鈴虫の声、バイオリンのボディなどから出る振動は全て物体の表面の分割振動で音が出ています。(当初私は、横波とか歪振動波、とか言っていましたが、実はこれらの音も疎密波です。)
という事は、音の強く出る場所と弱く出る場所がまだらになって出ているので音の位相は場所ごとに異なります。ですので、正相と逆相の音がちょうど良いタイミングで打ち消し合う事はあり得ません。
逆位相の説明
従来のスピーカーのように振動板が完全な往復運動する場合は位相が均一になるので、逆位相の音、特に低音が回り込んで打ち消し合います。しかし、自然界にこのような往復運動するものはちょっと考えただけでは思いつきませんし、おそらくこのような運動をするのはスピーカーのコーン紙だけではないでしょうか?

歪振動スピーカーの平板振動板は分割振動で音を出すので逆位相の音と打ち消し合う事は起きません。逆位相の音も強力に聞こえています。

さて、次にマイクが音を拾うときのことを少し考えてみます。

自然に聞こえる音は右の耳と左の耳で既に位相が異なって聞こえています。ためしに片方の耳を塞ぐと、とたんに音のクリアー感、立体感が消えてしまいます。つまり、位相が少しずれて左右の耳で音を聴いているから音に臨場感があるのは誰でも気が付くでしょう。

そんな音をマイクが拾うときマイクの振動板は単なる往復運動ではなく分割振動もする筈ですが、これはボイスコイルが反応できないので往復運動だけを電気信号に変えます。ですから、電気信号にした時点で、自然に聞こえる音の位相は単一の位相だけになってしまうのです。ある一点だけで聞こえる音ですね。

これをスピーカーで再生する時にその一点だけの音を拡大する訳なのですが、元の位相の違いは再生されません。
その位相の違いを物理的に付加して再生するのが歪振動スピーカーです。位相をほんの少しだけズラした音を付加して再生する訳です。

ですので、歪振動スピーカーの振動板は分割振動していて左右の耳で位相がズレて聞こえる為、自然の音に近い臨場感が期待できるのです。

だったら、一般のスピーカーで歪運動はなくす様にしているのに、邪魔な歪音が付加されるのではないか?という懸念を持つのは当然でしょうが、なぜか邪魔な高調波歪は大変少ないのです。この辺の解析は未だです。も少し資金が無いと解析着手できません。

ま、そのヒントとして、実はドーム型ツィーターはほぼ分割振動で音を出しているような気がします。ですから、分割振動=悪、とは言い切れないような気がします。うまく設計すれば逆にきれいな音が付加されるかもしれません。

逆位相の原理04

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オーディオフェアー三日目 歪振動スピーカー実証編

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逆位相の音が聞こえる?こんなことが起きたらスピーカーの基本理論の崩壊ではないでしょうか?しかし、実際にこれは起きています。その実証をこのビデオで確認してみてください。
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オーディオフェアー三日目のリポートがようやくできるようになりました。

実はこの日10月18日午後に、大変重要な方との出会いがありました。そこで、このスピーカーの最も重要なことの実証が行われ、これまでの理論の再構築が必要になり、ようやくそれをまとめたビデオができたので本日公開となりました。

すでに「逆位相の原理」として最も重要な理論が確立したことをお知らせしましたが、そのきっかけになったのがこの日の実証でした。

このスピーカーの最も重要なポイントは従来のスピーカーでは常識となっていた「逆位相の音が打ち消しあう」ということが起きないことです。逆位相の音もしっかりと聞こえることです。

しかし、ではどのような理屈でこんなことが起きているのか私には説明ができませんでした。当初、従来の音は粗密波だから逆相の音と打ち消しあうのであって、歪振動スピーカーは歪振動波だからそのようなことは起きない、というふうな理屈を作っていましたが、歪振動波、と言ったらオカルトになっちゃうよ、と言われてしまったのでした。音はすべて粗密波なのです。

そうして、この日の実証の後、ではなぜ逆位相と打ち消しあうのかの物理現象を考えているうちに、とても簡単な理由でこれが起きていることが判明したのです。私もそうでしたが、多分今の誰もが勘違い、いや洗脳されていたのでした。

つまり、音には正相と逆相というのがあり、自然界ではこれらは打ち消しあって音が聞こえなくなることがある、と思っているでしょうが、実は、これが起きるのは従来のスピーカーに関してだけの現象なのです。なぜなら、人間がそうなるように発明したものだからです。

自然界では正相の音と逆相の音が打ち消しあって音が消える事なんてほとんど起きてはいません。なぜなら、自然界の音は正相と逆相なんかに区別されずに不均一な状態で存在しているのです。バイオリンの音、靴の足音、虫の声、などで正相と逆相で音が打ち消しあうなんて絶対に起きません。それらの音をマイクが拾って電気信号にした時点ですべての音は正相だけになるのです。

逆位相の原理04

「逆位相の原理」の水路モデル

従来のスピーカーの場合、音が聞こえてくる奥行き感は耳とスピーカーの距離ですが、もし、逆位相の原理が適用されるスピーカーなら、より奥行き感のある音が出ることは保障されることになります。これを理解しやすいモデルとして図にしてみました。

例えば、細長~い水路に水を入れた中程に板で仕切りを置き、水路の前と後ろを完全に区切ります。
この状態で板を水路に沿って動かすと、板の前の水はプラス方向(正相)の力で押されて前へ移動すると同時に、板の後ろではマイナス方向(逆相)の引く力が働くので、後ろから水が板の動いた方向へ移動してきます。

すなわち、水路全体の水が動くことになり、その結果起きる水の移動は、実際は板から発生しているのですが、あたかも板の後ろから来た水が先に進んでいるのと同じような動作になります。

これと同じような事が空気中で起きるのが歪振動スピーカーの「逆位相の原理」です。

スピーカーの前から出た音は、水路の例のように、スピーカーの後ろへ回り込んで逆位相の音と打ち消しあう事がありません。
この時、後ろへ出た音は逆位相なので、位相的には後ろから来たものと同じ向きになるので、且つ音の速さは十分に早いので、実際はスピーカーから音が出ているのですが、水路の例で水は後ろから前へ進んでいくと見なせるように、スピーカーの後ろから来た音がスピーカーを抜けて耳に届いているのと同じと見なせることになります。

この「逆位相の原理」が働くので、jazzmanの歪振動スピーカーから出る音は奥行き感、臨場感があるのです。

いかがでしょう?ちょっとややこしい説明の仕方ですが、これは単なる自然現象なのですね。

つまり、背面開放のスピーカーで前から出る音と、後ろから出る逆位相の音どうしが打ち消しあわない事があるならば当然起こってしかるべき自然現象なのです。

10月30日の試聴会レポート

今回の試聴会にはオーディオ歴何十年の超マニアックと言うか凄い方たちが集合しました。
このスピーカーを巡って様々な意見が飛び交いました。
私はこのスピーカーしか作っていないので実はオーディオ歴がある訳ではないのですが、
皆さんのうんちくの凄さには圧倒されました。

特に、マルチウエイではなくフルレンジがスピーカーの基本だ、とか、録音の悪い耳に刺さる音も
柔らかく再生できるかどうかが大事、とかLPこそ本当の聴ける音だ、などなど、なるほどオーディオも奥が深いなあと、今後の開発の参考になる有益な意見が多く伺えて、且つ終わりには荷物の片づけもしていただいて大変有意義なセッションでした。

残念ながらビデオの電池が切れて録画できなかったので具体的レポートが出来なかったのが残念です。

そして、今回も音展でお会いしたレコーディングエンジニアの藤尾敦さんにも、ご自分で録音したものを持ってきていただいていろいろ試聴いたしました。そして、改めて驚いたのにはその音の綺麗さです。今回も私もいろいろとジャズのCD数十枚持ってきたのですが冗談抜きに一番いい音で録音されていると感じましたし、その意見は皆さん納得でした。それこそハイレゾの音かな?と思うくらい、いやそれ以上にメリハリのある音がしていました。勿論演奏内容も大変ハイレベルでした。以下そのCDを紹介いたします。

Dreamy 櫻井みどり
DRMPR 0001
midokomidoko.jimbo.com

Delight
KBS Trio
Ken Kaneko bass
Benny Green piano
Satoshi Inoue Guitar

正にこの様な大変綺麗に録音されているものをそのまま綺麗に再生するのにふさわしいスピーカーですね、という意見は皆で納得しました!いやあ、手前味噌ですが、勿論ベースのクリアーさはスゴイでした。又、ボーカルも行ける、という意見も一致、何しろ、録音した本人が「生の臨場感のある音がします」と、言って下さるのですよ!、と強調しておきます。この他ビックバンドの録音もベースラインが綺麗に聞き取れる録音でした。

又、ガムラン?らしき打楽器の音を持ってきた方も、チャンと低音のアタックが再生されていますね、とのご意見もいただきました。

全員一致で、バランスが良いスピーカー、となりました。

そして、自分のリスニングルームで試聴してみたい、と言う方がおりましたので、私もそれは一体どうなのか、アンプを変えたり、JBLと聴き比べたりして聞いてみたいのでお貸しして、いろいろサジェスチョンをいただく事に致しました。

随時試聴会を行いますのでお気軽に連絡をください。